事務局次長のコラム[第1回(2025/6/1)]
『ボランティアって奥が深いんです!〔前編〕』
事務局次長のH.M.です。
「チーム千葉ボランティアネットワーク」は、2025年度より新体制で運営を再スタートさせました。
これからわかりやすく、かつ情報が充実したサイトにしていくだけでなく、コラムや報告記事の掲載、体験会や研修会等の事業にも力を入れていきますので、ご期待ください!
○「ボランティア」という言葉の語源
記念すべき新体制初のコラムでは、ボランティアの“奥深さ”をお伝えしたいと思います。
活動歴の長い方や、異なる内容の活動をした経験がある方には共感いただけると思いますが、今までボランティア活動をしたことがない方や、経験が多くはないという方にとっては、“奥深さ”と言われてもあまりピンとこないかもしれません。
ここで「ボランティア(volunteer)」という言葉の語源を紹介します。
頭の「vol」という部分はラテン語の「volo(ウォロ)」を起源としており、voloには「喜んで●●する」という意味があります。
voloから派生した「voluntas」は「自由意志」という意味をもち、それが変化した「volunte」に、人を意味する接尾辞の「er」がついてできた言葉が「volunteer」です。
つまりもともとは、「喜んで●●する人」や「自由意志を持つ人」といった意味の言葉ということになります。
○ボランティアの歴史
ところでボランティアという言葉は、いつ頃どのように使われ始めたのでしょうか?
一説によると1647年にイギリスで初めて使われた言葉で、志願兵や進んで自警団に参加する人たちを「ボランティア」と呼ぶようになったそうです。(この話を知った時、正直私は、衝撃に近い感覚を受けました…。)
その後19世紀になると、産業革命の進展の裏で生じた貧困問題の解決に自発的に取り組む人たちも、ボランティアと呼ばれるようになりました。
そんなボランティアという言葉が日本に紹介されたのは、明治後期から大正期(1900~1920年頃)と言われています。
その頃は、民間による孤児院や学校開設などの事業が行われたり、関東大震災の支援が識者や学生によって行われたりするようになった時期と重なっており、これらの動きを、日本におけるボランティアの源流と見る向きもあります。
しかしこうした社会的な活動は、戦争の影が濃くなるにつれ、抑圧されるようになってしまいました。
(続く)
※参考文献:社会福祉法人大阪ボランティア協会=監修/巡 静一・早瀬 昇=編著(1997)
「基礎から学ぶ ボランティアの理論と実際」中央法規